ジュラルミンを選ぶメリットは軽さと強さ!特徴を詳しく紹介
こんにちは!愛知県高浜市で金属加工を行っている株式会社二村工業所です。
弊社ではパイプ曲げ加工やアルミ曲げ加工などに長年携わってきました。
一言で「金属」と言っても、さまざまな種類の材料があります。
どんなシーンで、どのような材料が適しているのか知りたいと思うこともありますよね。
今回はジュラルミンケースでよく知られる「ジュラルミン」という材料について、詳しくご紹介していきます。
ジュラルミンは自動車、鉄道、飛行機、船舶部品など、広い用途で使われています。
ジュラルミンを選ぶメリットや特徴について知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
ジュラルミンとは何か
ジュラルミンとはアルミニウム合金の一種です。
アルミニウムは比較的軽い材料ですが、それほど強度が高くありません。
アルミニウムの強度を補うために銅などの金属を加え、ジュラルミンという軽さと強さを兼ね備えた材料が生まれました。
現在、JIS規格では3種類のジュラルミンがあります。
- ジュラルミン(A2017)
- 超ジュラルミン(A2024)
- 超々ジュラルミン(A7075)
このうち、ジュラルミンと超ジュラルミンはアルミニウムと銅の合金です。
超々ジュラルミンはアルミニウムと銅のほかに亜鉛とマグネシウムも含まれており、アルミニウム合金の中でも最も強度が高い材料です。
ジュラルミンを選ぶメリット
ジュラルミンを選ぶメリットとなるのが、軽さと強度です。
他の材料と比較しながら、ジュラルミンの軽さと強さについて詳しく紹介します。
メリット①:軽さ
アルミニウム合金であるジュラルミンは他の金属に比べて軽い材料です。
材料の重さを知る指標として「比重」というものがあります。
比重とは、水の密度に対する材料の密度の比のことで、数字が大きいほど重いということがわかるものです。
例えばジュラルミンの比重は2.7ですが、チタンは4.5、鉄やステンレスは7.8~7.9程度もあるので、比較するとジュラルミンの軽さがよくわかります。
メリット②:強さ
ジュラルミンは軽いだけではなく強度の面でも大変すぐれています。
材料を引っ張る力への耐久性を「引張強さ」という指標で知ることができます。
ジュラルミンの中でも最も強度が高い超々ジュラルミンは570であるのに対し、チタンは340~500、鉄は400~500程度です。
他の材料と比べてみても、ジュラルミンは軽いだけではなく、強度にもすぐれていることがよくわかります。
ジュラルミンの加工のポイント
軽くて強いというメリットがあるジュラルミンですが、加工する際には気をつけなければならないポイントもあります。
ここからはジュラルミンと相性の良い加工と注意点についてお伝えします。
切削性が良い
ジュラルミンは軽くて強いだけでなく、切削性にもすぐれた材料です。
ただし、ジュラルミンの強度が増すごとに切削性は下がっていくため、注意が必要です。
耐食性が低い
ジュラルミンには銅が含まれているため、酸化しやすく、耐食性が低いというデメリットが挙げられます。
そのため、常に水中などの腐食しやすい環境で使用する製品については防食処理が必要です。
溶接には不向き
ジュラルミンは溶接にはあまり適していない材料です。
ジュラルミンでも加工できないわけではありませんが、汎用アルミやステンレス、鉄の方が溶接しやすい材料となっています。
特に最も強度がある超々ジュラルミンは溶接性が低く、割れてしまうことが多いので注意が必要です。
金属加工は二村工業所へおまかせください!
強さと軽さを兼ね備えた優秀なジュラルミンですが、加工については気をつけるべき点もあります。
どのような材料にもメリット・デメリットがあるので、作りたいものや材料の特性に合った提案をさせていただきます。
二村工業所では長年の技術と知識をもとに、金属加工を広く手掛けてきました。
金属の溶接や切削、パイプ曲げなど、どのような内容もお気軽にご相談ください。